現在高1、高2で国公立大学か私立大学か迷っている人の中で科目で科目という概念を入れてもらうと良いと思います。
国公立大学と私立大学の科目について知りたい人や
自分の子供が国公立大学に向かっていけるのか、私立大学の方が良いのか?で迷っている人や
国公立大学・私立大学に向かっていくにはどうしたらよいのか?
ということを知りたい人はこのブログを読んでください。
僕は現在塾講師5年目、そして、今まで500人以上の子供たちを見てきた経験に基づき自分の意見も混ぜて話していければと思います。
国公立大学、私立大学の比較【受験科目編】
国公立大学か、私立大学を選ぶ際に考える項目はたくさんありますが、今回は受験科目について記事を書いていきます。
費用についての違いが知りたい人は下のブログも併せて読んでもらえるとより良いかと思います。
1-1 国公立大学と私立大学の受験科目の違いについて

国公立大学はオールラウンダーが受験に強く、私立大学は何かの科目に特化している子供が強いです。
その理由は国公立大学は入試科目が多く、私立大学は基本的に3科目だけというところが多いからです。
例えば、東海圏No.1の国公立大学である名古屋大学と、東海圏No.1の私立大学である南山大学で比べてみると分かります。
名古屋大学 2020年度入試 受験科目と配点
名古屋大学経済学部 センター試験 900点満点
- 国語(200点)
- 数ⅠA、ⅡB(200点)
- 理科 物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎から2つ(100点)
- 英語(200点)
- 地歴 世界史B、日本史B、地理Bから1つ(各100点)*
- 公民 倫理政経(100点)*
*地歴・公民から2つを選択する。
名古屋大学 経済学部 個別学力試験(2次試験)1500点満点
- 国語(500点)
- 数学(500点)
- 英語(500点)
というように、センター試験は5~6教科で7~8科目と多くの科目数が必要です。
一方で、私立大学の南山大学は様々な受験方法があるので、3つほど紹介します。
①南山大学 経済学部 前期3教科センターのみ (350点満点)
- 数学(100点)
- 英語(150点)
- 国語(100点)*
- 地歴 世界史A、日本史A、地理A、世界史B、日本史B、地理Bから1つ(100点)*
- 公民 現社、倫理、政経、倫理政経から1つ(100点)*
- 理科 物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎、物理、化学、生物、地学から1つ(100点)
*国語、地歴・公民、理科から1つ選択
②南山大学 経済学部 一般A方式(450点満点)
- 国語(150点)
- 英語(200点)
- 地歴 世界史B、日本史Bから選択(100点)*
- 数学(100点)*
*地歴、数学のどちらか1つを選択
③南山大学 経済学部 一般B方式(450点満点)
- 英語(200点)
- 数学(250点)
センターのみは高得点が必要ではありますが、センターの結果が良ければ、センター試験の結果だけで合格がもらえます。
一方、一般A・Bはセンター試験の結果は見られません。そのため、当日だけの一発勝負の試験となります。
名古屋大学と、南山大学を例にあげましたが、見てもらって分かる通り、
国公立は科目数がとても多く、一方私立大学は科目数が3科目ほどで少ないため、
オールラウンダーは国公立、そして特定の科目への特化型は私立がオススメです。
1-2 志望校の大学の配点を予め見て、勉強内容を決める
名古屋大学経済学部 センター試験 900点満点
- 国語(200点)
- 数ⅠA、ⅡB(200点)
- 理科 物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎から2つ(100点)
- 英語(200点)
- 地歴 世界史B、日本史B、地理Bから1つ(各100点)*
- 公民 倫理政経(100点)*
*地歴・公民から2つを選択する。
名古屋大学 経済学部 個別学力試験(2次試験)1500点満点
- 国語(500点)
- 数学(500点)
- 英語(500点)
科目の違いは分かったかと思いますが、きちんと配点の違いも見ておくことが大切です。
例えば、再度名古屋大学の例をあげると、センター試験+2次試験合計で2400点満点で合否が決まります。
では、センター試験と2次試験の合計点を見てみると
- 数学(700点)
- 国語(700点)
- 英語(700点)
- 理科・地歴公民(300点)
なんと87%分が国、数、英となっています。
そのため、多くの科目を勉強する必要があり、オールラウンダーである必要があるものの、
名古屋大学を目指す人については国、数、英の3科目に集中して勉強していく必要があります。
①南山大学 経済学部 前期3教科センターのみ (350点満点)
- 数学(100点)
- 英語(150点)
- 国語(100点)*
- 地歴 世界史A、日本史A、地理A、世界史B、日本史B、地理Bから1つ(100点)*
- 公民 現社、倫理、政経、倫理政経から1つ(100点)*
- 理科 物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎、物理、化学、生物、地学から1つ(100点)
*国語、地歴・公民、理科から1つ選択
②南山大学 経済学部 一般A方式(450点満点)
- 国語(150点)
- 英語(200点)
- 地歴 世界史B、日本史Bから選択(100点)*
- 数学(100点)*
*地歴、数学のどちらか1つを選択
③南山大学 経済学部 一般B方式(450点満点)
- 英語(200点)
- 数学(250点)
名古屋大学は国、数、英に力をいれると決まっていましたが、
一般A方式とB方式を見てもらうと大半の科目が入っているので、どの科目で勝負しようかということを自分で決められます。
ただし、B方式を見ると数学(250点)、英語(200点)というように配点がかなり大きくなっていたりと
どこにどれくらいの力をかけて勉強するべきかということを把握することが大切です。
つまり、大学によって配点は大きく異なるので、きちんと確認しておくことが大切です。
1-3 配点の検索方法
配点の検索方法はパスナビを使ってもらうと良いと思います。
ただし、ごく稀にではありますが、偏差値などの情報がずれているとがあります。
一番正確なのは「○○大学 募集要項」と検索すると大学が出している配点を見ることができます。
ただし、パスナビはちゃんとわかっている人が見ないと結局何が書いてあることが分からないということが起きるため、また「パスナビの使い方」のようなブログは書いていきますね。
2-1 自分の子供に私立大学を目指させるか国公立を目指させるか

これは、どの科目が得意かで決定してください。
国公立はオールラウンダー、私立は特定科目の特化型と書きましたが
上記にも書いた通り、国公立大学でも名古屋大学については国数英の力が絶対的に必要です。
もし、自分のお子さんが国語、数学、英語のうち2科目が得意というふうであれば国公立への挑戦権があると思います。
というのは、名大のように国公立大学は文系は国数英に理系であれば国数英+理科に配点が偏ってることが多いです。
そのため、2科目分得意なものがあるという子供は国公立で有利に働きます。
一方で、理科社会が好きでと言う子については南山大学の配点を見てもらっても分かる通り、1/3は理科、社会に配点があったりします。
2-2 私立なら2科目センターで9割取れる科目ができれば合格率が上がる。
東海圏No.1と言われている南山大学も例外なく、センター試験で2科目9割取れる力が身につけば合格率は格段に上がります。
南山大学のセンターのみは350点満点の294点が最低合格ラインです。
例えば英語、数学で9割取れたとしましょう。
英語 150点中135点
数学 100点中90点
残り1科目は 294-135-90=69点
ご覧の通り、後の1科目は69点で合格です。
3科目と考えると難しいですが、2科目は9割超える力があれば、センターのみで合格と言う事も十分視野に入れて受験することができます。
3-1 高1、2は基礎固めが命

高1、高2は基礎固めが最優先事項です。理由は高3から基礎を行っている時間はないからです。
高3で最も効率が良い勉強方法は模試演習→分からない部分の把握→問題集・参考書というサイクルを回し続けることです。
一方で、基礎がないと模試演習で分からない部分が多すぎて効率の良い勉強をすることができません。
そのため、最低限マーク模試で6割ほどを取れる力を身に着けておくのが高1・2です。
基礎固めの教材を上げておくので、参考にしてください。
Next Stage英文法・語法問題―入試英語頻出ポイント218の征服
ことばはちからダ!現代文キーワード―入試現代文最重要キーワード20 (河合塾SERIES)
3-2 高2で科目に強弱をつける
高2の段階で科目を絞ることはよくないと唱える人が多いですが、僕もその意見には賛成です。
一方で科目別で勉強の強弱をつけることは大切です。
名大を目指している人は国、数、英に87%点数が寄っています。
であれば、理科、社会は多少おざなりでも国、数、英ができることが全てです。
良く親さんと話していると
「社会がだめなのよ」とか
「うちの子好きな科目しか勉強しないの」という言葉も結構もらいますが、
あながち子供の行動は全て間違っているとは限りません。
子どもを褒めることって特に高校生にもなると恥ずかしいかもしれませんが、
「理科がいいね~!!」
「好きな科目すごい取れてるじゃん!やったね!」
の方が子供のやる気ってアップするものです。
親さんができることは是非、子供の受験校などの配点や科目などを調べて万全の準備をして
できるだけ子供のやる気を引き上げる言葉をかけてあげてくださいね。
まとめ
- 国公立はオールラウンダー型、私立は特定科目特化型
- 国公立でも私立でも配点はきちんと調べておく
- 高2から勉強の強弱をつける
という3つがとても大切だとお分かりいただければと思います。
もし、親さんのなかで、これは説明しきらないということがあれば、このブログごと、子供に見せてあげてください。
では以上にします。
相談、質問承っております。TwitterのDMまでどうぞ(*´з`)